豚の角煮
寒い、寒いぞ。強烈な寒波の中、自転車こいで向かうは肉のハナマ〇。こんな寒い日は角煮が食べたい。
近隣の競合スーパーと比較して、精肉が3割引程の価格で買えるのが同店の魅力だが、商品の多くが大家族サイズのため、買うには少しの覚悟が必要だ。
肉塊がズラリ並ぶ精肉コーナーで、脂身と肉のバランスを一つ一つ確認する。
適度に脂は必要だが、角煮の場合、脂が多すぎると殆ど融解してしまい歩留まりが悪い。
20塊ほど吟味した後、理想的な1kgの豚バラブロックを購入した。
豚の角煮と一言で言っても、人により作り方は様々で、豚オンリーの人もいれば、大根や卵、しし唐を入れる人もいて、更に大根を乱切りにするか輪切りにするかによって、結構別物の料理になる。
今日の気分は豚と大根のダブル主役。卵とマッシュポテトで脇を固める算段だ。なので大根は厚めの輪切り。さて、さっそく作っていこう。
①豚肉はiphone5くらいのサイズに切り分ける。よく温めたフライパンに、脂身の面から入れて焼いていく。このとき油は敷かない。狐色に焼けたらひっくりかえし、6面すべてを焼いていく。
②大根は2cmほどの輪切りに。①と別の鍋に油を敷き、こんがり焦げ目がつくくらい両面焼く。ここでしっかり焼き目をつけてカラメル化させることが、大根を主役足らしめる。蜷川幸雄の舞台で修行させるイメージで、弱中火でじりじり焼いていこう。焼きあがったら、余計な油を拭き、たっぷりの水で煮る。
③焼けた①を圧力鍋に入れ、30分程炊く。
④茹で卵を作る。
⑤③に②④を入れ、砂糖、酒、醤油、オイスターソース(3:3:4:1くらいかな)、生姜、ネギを入れて炊いていく。
⑥マッシュポテトを作る。
⑦器に⑥を盛り、煮込んだ大根、豚バラ、卵を盛り付け、彩りに好きな葉物やしし唐などを添える。今回はルッコラ。
ご飯がすすむし、しつこくない、美味しい角煮ができました。
多くが
モンスーンとガパオ
およそガパオほど簡単でクッソ旨いご飯物は無いんじゃないか。
少なくとも私は知らない。
味と香りがはっきりしているから、調味料の多寡や、具と米のバランスの不一致など、大抵の事は許容してくれる、包容力のある料理とも言える。
私が初めてガパオを頬張ったのは、今から20年ほど前、モンスーンカフェ代官山店の二階席だった。
オリエンタルな内装と圧倒的なホスピタリティー、二本のスプーンで小気味良くチャキチャキとご飯を混ぜる音、ナンプラーの香り。当時は全てが刺激的で、北国の片田舎から旅行に来ていた少年の心を夢中にさせた。
勘の良いアラサー紳士淑女はお気付きだろうが、時はキムタク主演の名作ドラマ「ロングバケーション」の最盛期。そのロケ地であったモンスーンカフェも一躍超人気店となっていた。
既に家庭料理の領域では頭角を現し始めていたムネオだが、エスニック料理の摩訶不思議な味や芳香には一体何が入っているやら想像がつかず、ねるねるねるねの延長線上にある魔法の食べ物にすら感じだ。
それから8年も後のことだ。ガパオにはバジルとシーズニングソースが入っているのを知ったのは。
群馬県で学生時代を過ごしたムネオは、何故か群馬に乱立するエスニック雑貨・食料品店の中で、ナンプラーやスイートチリソース、やたらでかいオイスターソース、シーズニングソース、パクチーなどなど、様々なアジアの食材を買い漁り、バイト先の賄い料理で試してはなるほどこういう味になるのか、と試行錯誤をしたものであった。
そして今、ガパオの摩訶不思議さのカラクリもわかって、朝ガパオをキメちゃうくらいにガパオとマブになれた32歳の私が、12歳のムネオ少年に捧げるガパオのレシピを紹介したいと思う。
《材料》※2人分
・牛挽肉(鶏ももでも豚挽きでも代用可)・・・100g
・にんにく・・・1かけ
・鷹の爪輪切り・・・ひとつまみ
・オイスターソース・・・大さじ1と2分の1
・シーズニングソース・・・大さじ1
・バジル・・・10〜15枚
・サラダオイル・・・適量
・好きなご飯(うるちまい、玄米、タイ米、雑穀米、押し麦)・・・適量
・卵・・・2個
・玉ねぎ・・・半玉
《作り方》
①さて、ガパオを作ります。温めたフライパンに牛挽肉を入れ、6割がた火を通します。そこにみじん切りにしたにんにくと鷹の爪、細切りにした玉ねぎを入れる。
玉ねぎがしんなりしたら刻んだバジルを入れる。更に炒める。
②バジルがなじんだら、調味料を入れる。
③目玉焼きを作る
④ご飯の上に②の具と③の目玉焼きを乗せて、最後にちゃきちゃき混ぜながらいただきます。気分は瀬名で。
手羽元のコンフィ
何!坂の上の旨い中華屋でラーメン食べて、バスに揺られて、ブラブラ雑貨を見て、花屋も見て、公園を散策して、帰宅したらコンフィが出来てるだと!!
さて、今日のレシピはコンフィです。
今回のコンフィは徹底的に手を抜きます。レシピと言いながらいつも目分量ですみません。辱い。
コンフィはよく作りますが、いつも作るのは砂肝のコンフィ。砂肝には左右を繋ぐしっかりした筋があり、美味しくいただくにはこれを切除します。そして切除した筋も圧力鍋で甘辛く炊いたら美味いので、ある程度の量を確保すべく、いつも1kgほど仕込みます。これ、結構しんどいです。
今回は、ラーメン屋やら雑貨屋やら行って帰ったら出来上がってるコンフィを作るので、砂肝はエントリーしません。で、白羽の矢が立ったのが手羽元氏。
手羽元氏は、そのルックスから必要以上に所帯染みた食卓を演出するため、ムネオは好んでは使いません。
しかし、 下処理不要な従順さと、見た目のボリュームという意味でのコスパの良さから、今回選定させていただきました。
さて、そんなコンフィデンスに満ちた彼との、2日間のコンフィ物語をご紹介します。
お手軽!手作りバケット
今晩は手羽元のコンフィを仕込んでいたので、コンフィのタイミングに合わせて、バケットを焼きました。
パン作りにハマり始めたのはつい1週間前。それから毎日何かしら焼いています。旨い時とそうでもない時がありますが、焼きたてパンとタパスを囲んでワインを飲む、とても充実した食卓になってきました。
中でもバケットは仕込みが楽だし原価も安いし合わせる料理を選ばないし、入門としては最高のパンであると思います。
さて、ハトムネオの簡単コンフィの作り方は別の機会にご紹介するとして、今日は超簡単バケットのレシピをご紹介いたします。
《食材》
・強力粉:2カップ
・砂糖、塩、ドライイースト:各小さじ1
・水:130cc
①.ボウルに食材全てを入れてこねくりまわします。
②.丸めて寝かせます(一次発酵)。(①の行程をフードプロセッサーで行うと、摩擦由来の熱で、程よく温まっていますが、手で捏ねた場合、レンジ200wで1分だけ加熱して人肌程度にすると発酵しやすいです。)室温で2〜3時間放置して、二倍になるまで待ちます。私はせっかちなので、ホットカーペットの上に置いておきます。そのまま出掛けたり飲みに行っちゃうこともしばしば。。。
このくらいの気楽さがパンと楽しく付き合うポイントです。と、肯定。
③.膨らんだタネを半分に切り、打ち粉をした板の上に乗せます。1つずつ平たく伸ばし、3つ折にし、15〜20分休ませます。ちなみに麺棒が無いのでラップの芯で代用。
④.今度は先程より薄く伸ばし、A5サイズくらいにします。手前から3回転くらいでくるくる丸め、巻き終わりのところはつまんで接合します。接合しないと、焼いてる時に剥がれて膨らんでしまいます。
⑤.室温で1〜2時間程度二次発酵させます。私はせっかちなので、ホットカーペットに置いた上に、更に電気毛布でくるんで発酵しました。早いです。
⑥.オーブンを250度に温めている間、パン生地の表面に霧吹き等で水気を与えます。霧吹きがなければ水を含ませたクッキングペーパーで軽くポンポンやるのでも大丈夫です。パン生地に縦に切り込みを4箇所入れます。良く切れる包丁の刃先ですぱっとやると綺麗に切れます。切り込みの深さは2〜3ミリといったイメージです。切り込みにオリーブオイルを垂らします。
⑦.さて、いよいよ焼きます。13分焼いたら出来上がり。
いや、今日のは我ながら最高でした。中もふわっふわ。
是非お試しあれ!
簡単。スモークサーモンとトルティーヤサラダ
はじめまして。ハトムネヲです。
6歳の時、友達のためにオムライスを作ったのをきっかけに、四半世紀ほど料理を趣味に生きてきました。
その原体験を引きずって、今でも友人らを度々家に招いては料理を振る舞っています。
和食の常備菜からエスニック、イタリアン、中華、パン・スイーツまで、ちょっとひねりの効いた物を作っていきたいと思います。
さて、第一回目はハロウィン飯。
前菜プレートに盛りつけたのは、自家製スモークサーモンと、トルティーヤサラダです。
トルティーヤサラダはフラワートルティーヤを型に入れてオーブンで焼き、そこにスパイシーに焼いた鶏肉と野菜、上からサルサソースをかけていただきます。
リーズナブルに華やかさを演出するには、どちらもうってつけのメニューだと思います。是非お試しあれ。
【ざっくりレシピ】4人前
1.スモークサーモン
〈材料〉
・サーモン(刺身用):200g
・塩:少々
・オリーブオイル:少々
・ディル:少々
①サーモンの両面に塩を振ります。塩のみの味付けなので、美味しい塩が好ましいです。半日寝かせて塩をなじませます。
②中華鍋にスモークウッドを用意します。円網を敷き、その上にサーモンを置きます。スモークウッドに火をつけて、上から同サイズの中華鍋またはボウルでフタをします。
③サーモンが加熱されてしまわないように下から氷を当てて鍋の中の温度を上げないようにします。30分ほど燻したら取り出します。
④取り出したサーモンは、直後は燻煙の匂いがキツイので冷蔵庫で一晩寝かせましょう。
⑤サーモンはすきな厚さに切り、お皿に並べ、オリーブオイルをかけ、ディルを添えます。
2.トルティーヤサラダ
〈材料〉
・鶏モモ肉:100g(下味:クレイジーソルト、チリペッパー)
・フラワートルティーヤ:2枚
・好きな野菜
・サルサソース(玉ねぎ、ピーマン、にんにく、トマト、塩、タバスコ、レモン汁を混ぜます)
①トルティーヤは半分に切り、プリン型などに入れてオーブンで焼きます。器になるよう整形してから焼きます。
②鶏肉は食べやすいようそぎ切りにし、クレイジーソルトとチリペッパーで下味を付けます。フライパンで焼きます。
③焼けたトルティーヤに鶏肉、好きな野菜(ルッコラ、ベビーリーフ、ラディッシュ、パプリカなど)、サルサソースをかけて食べます。※安定感が悪い場合はマッシュポテトを下に敷くと、綺麗に立ちます。